2009-02-24(Tue)
石黒正数『ネムルバカ』
満足度 : ★★★★☆(4.5/5.0)
大学の女子寮における、バンド活動に打ち込み夢を追いかける先輩とそれを見つめる後輩の同室コンビの物語。
ぬるま湯に漬かり切った大学生活という日常と、その反面感じるうる漠然とした焦燥感を、軽くそして切実に描いています。
当たり前の日常の大切さと、それ故に感じてしまう日常への不安―「先輩」の言葉を借りれば、"駄サイクル"へ陥ってしまうことへの不安―を鮮やかにそしてコミカルに描いた好作。
中でも"セルフ・テロ"という造語には胸を打たれたました。詳しくは読んでみてのお楽しみということで。
大学生活という一種のモラトリアム内に出会えていれば良かったと思う、素敵な作品です。
=なぉ=
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