2009-02-03(Tue)
荒木風羽『そして僕らは家族になる』(1)
満足度 : ★★★★(4.0/5.0)
擬似家族モノ4コマ。
ゲームソフト店でアルバイトをしている青年の家に突然女の子がやってくる。しっかりものの9歳と、ちょっとおどおどしている高校生。赴任中の父親が家で預かることに決めたらしいのだが、その連絡が来たのは彼女たちの来訪後。しかも父親からはトラブルがあって帰れなくなった赴任期間が伸びるとの通達。そして、奇妙な同居生活が始まることに。
ギャルゲー的な展開であることは否めないが、2人の素性を聞くに聞けない主人公の優しさもあってか恋愛方面や過度のコメディ方面へは進まない。
その辺を踏まえてなのか、雰囲気としては明るいのだけれども、どこか陰があるような重みも。
各キャラがしっかり作りこまれている点も注目。
早々とキャラの個性が確立されていることで、読み手としては大きな混乱や戸惑いもなく物語を受け入れることが出来る。
また、あくまでも“擬似家族モノ”として描いたところが心憎い。血の繋がりはなくとも、“家族”としての信頼関係を紡いでいく様子は胸を打つ。それが露骨な感動描写を狙っているわけではないから尚更。故に、安定した良作。
カバーはずすとおまけあり。
=なぉ=
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