2009-01-23(Fri)
曙はる『キラキラアキラ』
満足度 : ★★★★☆(4.5/5.0)
同じマンションの上下階に住む、ピュアガール&ピュアボーイの幼馴染を描いた4コマ。
“縄ばしご”というツールがとにかくユニーク。
部屋が上下ということもあり、お互いの部屋を縄ばしごで移動するという距離感と、周囲からは恋人と思われるほどに仲が良く、べったりな2人であるにもかかわらず本人たちにはそういった認識はないという距離感。
とはいえ、高校生という思春期において、その辺を意識し始めるピュア・ボーイ。それでもあまりにピュアなものだから“恋愛”としては全く進展なし。でも、そのむずがゆく、くすぐったい距離感がとても良い感じに表現されています。
表紙のハードルは露骨で高め、しかしそれだけで引いてしまうにはあまりに勿体無い良作。
作者は「かわいい女の子が描きたかった」と仰っていますが、なるほど、確かにかわいいです。とはいえ、それは表紙絵的な意味でのかわいさではなくて、彼女の行動的な意味でのかわいさ、愛らしさではないかと。
本編の方における絵は主にデフォルメ化されたような感じで描かれているため表紙のような露骨なかわいさは少なめ。その分、行動的なかわいさが引き立つ描写となっています。
4コマではありますが、各パートを小刻みに読んでいくよりは幾分かまとめて読んだ方が楽しめる印象。
周囲の様々な状況に合わせて変化する“幼馴染”の心象・行動が温かかったり甘酸っぱかったり、たまに切なかったり。表情が多彩で飽きがきません。
およそ1年4ヶ月程度の連載でようやく1巻が刊行されましたが、続刊にも大いに期待。
=なぉ=
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