2009-01-03(Sat)
宇仁田ゆみ『うさぎドロップ』(2)
満足度 : ★★★★☆(4.5/5.0)
『うさぎドロップ』1巻感想はこちら
続刊。
祖父の死後、彼の隠し子・りんを引き取ることになった主人公・大吉。
本巻ではりんの小学校入学までのエピソードを中心に、りんの母親なる人物も出てきたり。
1巻と比べ、りんも大吉も、そして大吉の家族も成長したのだということを感じさせてくれる。
周囲の子どもたちやテレビに感化され、無意識に敏感になっていくりん。
りんを育てるため会社の部署を移動した大吉。彼に理解を示す人もいれば、実績ばかりを作っての勝ち逃げだと非難する人もあり。きっとそのような立場に立ったことがないからこそ、平然と他人の文句を言えるという人間的な未熟さの描き方などは本当に“リアル”で巧い。
個人的には、姓についての捉え方の感覚など、なるほどなぁと感心したり。もっとも、私自身は姓に対する執着はほとんどないのですけれども。姓なんて、飾りです。
子育ての大変さを知ることのできる本巻。
一応女性向けということではありますが、個人的には是非とも男性にこそ読んでいただきたい1冊。
出産後に子育てと仕事を両立することの大変さだとか、男性には意識をしないとなかなか感じ難いと思われることが数多く描かれています。無論、女性にもオススメ。
=なぉ=
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