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2007-07-20(Fri)

Mr.Big『Actual Size』

01年作― 日本で絶大な人気を誇ったというMr.Bigのラストアルバム
Mr.Bigは私にとってかなり思い入れのあるバンドだったりします
はじめて自分で買って聴いた洋楽がMr.Big『Get Over It』(ビミョー笑)でした
(ちなみに、この頃の私は中学生でした、懐かしい…)

当時の我が家のシステム的には、「お小遣い」というものが存在しませんでした それで、少ない臨時収入だけを頼りに、コツコツとMr.Bigの諸作品を、中古屋で値段や状態を丁寧に比較して収集していた、という思い出があります
当時、歯科医の息子と音楽的には趣味相性が近かったため、「Mr.Bigはいいよ!」と勧めたことがありましたが、その勧めた一週間後に、その歯科医の息子はMr.Bigの全タイトルを揃えやがりました
そして、限定のビリー・シーンモデルのベースまで買っていやがりました

自分は少ない、というかほとんどないような収入でもって頑張って集めたのに…、という複雑な心境のもと、正直なんか妙な悔しさと悲しさを、当時は感じたものです 懐かしい


Actual Size
満足度:★★★★★(満点)

「解散?え?マジで?」
高校であった時分、私はまだネットも使用していなかったため情報が遅く、B誌の表紙でそれを知りました
当時はかなり愕然としました 自分の一番思い入れのあったバンドが、解散
ニューアルバムと銘打って出された本作がまさかラストになろうとは、全く感ずる術もありませんでしたので、ただただショックでした

ここまでの時点で察しがつく方もいらっしゃると思いますが、本作品に対する私の満足度は、明らかに誇張があります
しかし、実際にはMr.Bigがどうとか言う観点を抜きにしてもかなりの良作だと思っています

内容云々で言えば、超絶ベーシストのビリー色が極めて薄いため、Mr.Bigというよりは、ヴォーカルのエリック・マーティンと2代目ギターのリッチー・コッツェンによるバンド、のような印象 ドラムのパットは相変わらず無難な働きかと

Actual Size 曲名


第一印象は、穏やかになったなぁというものでした
「Addicted To That Rush」「Daddy,Brother,~」「Colorado Bulldog」のような激しい曲がないです
逆に言えば、そのようなゴリゴリした力押しのハードロックで攻める必要がなくなった、ということなのでしょうか

ポップですね、一言でいってしまいますと
従来に比べ、やはりビリー色が薄れた分ブルージーさも消えてしまったためか全体的に何か“丸い”

それでもなお、私は本作が大好きだ

「Wake Up」にまず心を掴まれた とても、キャッチーで元気が出る
そして「Shine」「Arrow」「Mary Goes 'Round」と、しっとりめの聴かせてくる曲が並ぶからたまったものではない 思わず、涙腺が緩んでしまう
きっと、この流れはアルバム的に言うと邪道なのかもしれないですけれど…

中盤以降はゴキゲンなナンバーが続く
この「One World Away」などはその典型 しかしこんな明るい曲の裏でメンバー間の不協和音があった、と考えると、勝手にちょっと悲しくなります

「I Don't Want to Be Happy」はモロにリッチー的な曲じゃないかと思います ちょっと翳りがあるかのようなミドルな曲調が至極彼っぽい気がしてしまうのは私だけでしょうか…

「Cheap Little Thrill」は新しい
何かこうジワジワと、来る
ドラムのパット・トーピーが作曲に関わったようだが、何かちょっとトリッキー

「How Did I Give Myself Away」では、控えめとは言え、この作品中唯一と言っていいかもしれないのですが、ビリーの超絶ベースが聴くことができます
分かりやすい爽やかなハードロックで、非常に美味です



やはり好きなバンドが解散、って悲しいですよね
もっとも、今の私には当時のMr.Bigのように、これといって「コレだ!!」という思い入れのあるバンドがないので、大抵のバンドが解散してもそんなにショックは受けないと思います

大体思い入れを抱いたバンドは、思い入れを抱いた時点で既に解散してしまっていることとかが多いですし、何より思い入れのある連中は近年大体再結成してしまいましたし(笑)

あ、でもMegadethが(名義上でもなんでも)解散したらショックかもしれないなぁ


今なお私は、当時の思い出を胸に本作に聴き浸るのであります



=なぉ=


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コメント

実は今日は

Mr.BIGの1曲目が凄かった!
の予定です、偶然ですねえ(笑)。
後期は不仲がちょっと悲しかったですね...
っていうかエリックってそんなクセがあるんですかねえ???
ベルギービールは美味しいですよね!

あ、

リンクの件、ありがとうございます。
こちらでも貼らせていただきますね

リッチー加入以降は

リッチー加入以降はよりグルーヴィーになりましたよね。
今でこそその良さが理解できますが、当時はポール脱退の痛手が大きすぎたかもしれませんね。特にこのアルバムは過小評価されている感があります。"Shine"などMR.BIGの中でも抜きん出た曲の1つだと思うのですがね。

>>ミュジニー さん
それはそれは、偶然ですね(笑

エリックは若干クセがあるのかなー、と思っています。声質が、ちょっと粘っこくてブルージーな雰囲気を(個人的には)感じています。
ベルギービールは良いですね!美味しいです。

リンクの件、ありがとうございます!


>>ピッペン さん
この作品は、私ももうちょっと評価されて然るべきではないかと思っています。Mr.Big云々ではなくて、本当良質の作品じゃないかなぁ、と…。
「Shine」は、私もとても素晴らしいと思います。Mr.Bigの曲の中でもかなり好きな部類ですね!
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なぉ&けい

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アニメ・声優系おすすめ音源(1/23)

『みなみけ おかえり』のOP曲。1期OPの「経験値上昇中☆」を躍起させる「M・I・N・A~」などのフレーズを用い、極めて明るいポップな曲と仕上がっており、アニメの世界観にとても合う曲となっています。



『みなみけ おかえり』のED曲。OP曲同様、こちらも1期EDの「カラフルDAYS」を髣髴とさせられる作りです。アニメの世界観とEDのアニメーションとの相性も抜群で個人的にはかなり大好きなレベルの曲です。オススメ。



みのりんのニュー・アルバム。画像表示は初回限定盤のほうですが、小生は通常盤を…なんでもありません。前作『Contact』に比べ温かみのある仕上がりになった印象。個々の曲のクオリティは高いのだが、全体としてバラエティに富んでいる分若干散漫な印象も。おそらく、その散漫ささえも踏まえての“Parade”なのだと思うのですけれども。先に発売済みの「Melty~」「雨上がり~」、そして「Paradise Lost」の別Ver.他全14曲収録。



大槻氏と絶望少女達によるコラボ。特撮風で前衛的な楽曲が多数。デトックスしたらばプラケース以外残らないのではないかと言うほど、毒気も強し。個人的には絶望少女達の使いどころが良い感じだと思っています。なんとも言えず癖になる、そんな不思議でハードな作品。オススメ!



『みなみけ』3期放送を目前にしてのキャラクター・ソングアルバム。ジャケットに少し違和感を感じなくもないですが、きっとそのうち慣れることでしょう。『みなみけ』としてのキャラソン集は以前にも出ていますが、本作は3姉妹の曲に特化。何と言っても次女の「スペシャールサマー」は気分を高揚させてくれる素敵な曲。



アニメ『ストライクウィッチーズ』のED集。同じ曲が全部で12曲入っていますが、いずれも各々違う声優さんの組み合わせで歌われているため、不思議と飽きがこない作品。それにしても、同じ曲のみを12曲も詰め込んだコンプ集にもかかわらず、聴き手をそれ相応に満足させうる作品って貴重だと思います。
気になる玩具・画集など(1/23)

『らき☆すたOVA』にて登場した“ミックミクかがみ”が待望のねんどろいど化!予約殺到で品薄が懸念されているらしいですので、気になる方は早めに予約しておくと吉かもしれません。



ある種のブームともなったアニメ・『ストライクウィッチーズ』の公式ファイル。ファンならば必携の1冊ともいえるほどの密度であり、ただのパンツアニメではなかったと言うこと窺い知ることができます。



メカ少女ブームの火付け役、島田フミカネ氏の画集。メカ+少女という独特な組み合わせは、「パンツじゃないから~」などという以前にとても魅力的。設定が細かく書かれているということでとても気になる1冊。
おすすめ音源(12/14)

管理人【なぉ】一押しの作品。KISSのポールによるソロ作品ですが、往年の作品にして圧倒的なクオリティ。全10曲で30分ちょっとという収録時間も潔い。とにかく、メロディアス・ハードが好きな方には間違いない一枚。



現行メンバーによる全曲再録のベスト盤。原曲に忠実な演奏がなされているため、奇をてらったアレンジは特になし。故に新鮮味には欠ける印象も。とはいえ、音の厚みが飛躍的に向上したことと、あくまでも“ニューレコーディングをした”という姿勢を評価するべき。音の厚みが増した分、若干スロウリーに聴こえるという違和感も無きにしも非ずだが、原曲と対比して聴くとより楽しめるかと。個人的に「Forever」は、キャリアをと年を重ねたことに由来するポールの感情豊かな歌い回しにより原曲以上の出来ではないかと思います。



嗜好のギターアルバム。絡み合うメロディアスでテクニカルなツインギターには圧巻。また、リズム隊の安定した働きにも注目したいところ。Vo.スタイルにより好みが大きく分かれそうなところではあるが、アンジェラ嬢加入後としては間違いなく最高傑作かと。個人的には「Vultures」が秀逸過ぎます。



この作品と『Aske』『Hvis Lyset Tar Oss』『Filosofem』を精聴した時、きっとある意味世界観が変わるかもしれない魔盤。個人的には『Hvis~』を紹介したかったけれども画像が無かったので。この盤では「Lost Wisdom」という曲がとにかく素晴らしい。良心を失ってしまい、かつそれ以上の何かさえも失ってしまったかのように叫び狂うVo.は必聴だ。



個人的にはモトリーといったらこの1st。手放したくない一枚のひとつです。コレといった大きな名曲などはないのですけれども、とにかく青臭さがたまらない。もともと技量で押すようなバンドではないものの、その技量の無さを良い意味で若々しさでもって補えている印象。というか、「On With The Show」という曲が個人的にツボ過ぎです。



「再結成後の作品はこうあるべき」というひとつの雛形を満たした良作。往年の毒気と、その毒気が薄まって生まれた“生”に対する執着心とが良い感じに調和した一枚。年を経ていく毎に筋少の世界観が心に沁みて沁みて仕方がないと感じるのはきっと私だけではないはずだ。



「コレを聴かずして何を聴く!?」と言っても過言ではないほどの、スパニッシュ・民謡系メタルの決定盤。2枚組みで120分近い分量であるにもかかわらず、苦も無く聴き通せる圧倒的クオリティ。力押しのスピードパートあり、ブルージーで哀愁をひくパートあり、牧歌的でしんみりさせてくれるパートあり、ととにかく凄い。ラストは20分にも及ぶ大作であるにもかかわらず、めまぐるしく変わる展開に翻弄されているうちに感動に包まれてしまっていたり、ととにかく必聴。



メロディック・デスの重鎮による名作。激情と慟哭、モダンとゴシックが見事に融和。足の踏み場、もとい耳の落ち着け場がないほどに敷き詰められた音の嵐は圧巻。全パートを総合しての音数が半端ではないため、個々の曲としてのクオリティは極めて高いものであるにも関わらず各曲の個性が不足という贅沢な欠点がある点、心憎い。本作の路線を踏襲した『Fiction』も名作。ゴシック風味なメロデスが好きならば必聴。



「これが嫌いならばメロスピ系を聴くのを辞めたほうが良い」と言っても過言ではないほどの、メロスピの名作。幾分かギターが弱い気もするが、それを補うエリサ嬢による力強い歌唱が絶品。分かりやすく口ずさみやすいメロディラインはとても心地良い。シンフォニックでファンタジックなのだが、その方面に過度に傾倒しているわけではない辺りの匙加減が巧い。



惜しまれつつも活動を休止したつっこさんのラスト盤。人気ゲーム『零~月蝕の仮面』のテーマ曲の英詞版も収録されている。まとまりとしては今ひとつな印象もあるが、「Howling」「糸電話」「Hello」といったバラード曲がとにかく卑怯なほどに美しく切ない。綺麗なのに壮絶。これらの曲以外にも、ハードロックをしてみたりメタルテイストになってみたり、ジャジーな雰囲気を出してみたりと見せる表情は多彩で豊か。もっと評価されるべき。



音響派シンガーソングライターのセルフカバー・アコースティックアルバム。温かなヴォーカルに、ピアノ、ベース、ドラムのみで構成されている。知名度こそ低いものの実力の高さは折り紙つき。既発曲のアコースティックカバーということだが、どうやらライブ感覚で1発録りしたものが多いらしく、穏やかながら臨場感のあふれる仕上がりとなっている。休日の午後やカフェタイム等、リラックスしたい時に空間音楽的にかけておくととても心地良くなれる至極のアルバム。
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おすすめコミックス(1/23)

エロゲーの声優をやることになってしまった女子高生が主人公という、とても奇抜で斬新な作品。ちなみに、主人公は処女という設定。 エロゲーに限らず、声を使用する仕事の大変さを感じたい方には読んでいただきたい1冊。



とある星でパン屋を営む姉妹と居候の物語。 中世がかったファンタジー作品には定評のある作者の、6年ぶりとなる待望の新刊。温かく、優しい気持ちになれる1冊。



4姉妹と居候を中心とした武道×ラブコメ。チラ見せ的な要素が多い点を許容できるかどうかがまずボーダーとなるが、作者初の単行本とは思えないほど絵が安定している点にまず注目で、個人的にはかなり大好きな雰囲気です。



地上侵略・人類征服コメディ。イカの擬人化というありそうでなかった設定は非常に愉快。全体的にほのぼのとしており、侵略モノであるはずなのにとても和やか。とにかく、イカ娘がかわいい。細かいことを気にせず気軽に楽しむことができるギャグモノとしてオススメ。



1巻完結、鉄ヲトメ暴走コメディ。近未来の新宿駅を舞台に繰り広げられる鉄道を題材にしている。駅とは無数の人々の思いと人生とが交錯する場所であり、時には人生のターニングポイントや“始発”になりうる場所である。 その点を踏まえつつ、「こうだったらいいのにな」や「そういえばあそこはこうだったっけ」と読者の感慨を喚起させる陽気な作品。 鉄道好きには勿論のこと、鉄道に少しでも関心がある方、そして表紙絵にビビッときた方には是非オススメ。



“魔法人形”と呼ばれる人形たちの物語。自分達がどのような存在であるかも何一つ知らされないまま、気がつくと人間たちに賞金首として追われている魔法人形たち。何故追われるのか理由も分からず、それでもただ自身ら存在を受け入れ、他の仲間である魔法人形を探していこうとするそんな不思議なファンタジー。バイオレンスな表現はなし。破壊表現はあってもそれは生臭いものではなく。大人は勿論、個人的には子どもにも是非勧めたい素敵な作品。



同じマンションの上下階に住む、ピュアガール&ピュアボーイの幼馴染を描いた4コマ。 むずがゆく、くすぐったい“縄ばしご”という距離感がとても良い感じ。 周囲の様々な状況に合わせて変化する“幼馴染”の心象・行動が温かかったり甘酸っぱかったり、たまに切なかったり。表情が多彩で飽きがきません。 癒されます、とても。



3つ子のドタバタ劇を描いたギャグマンガ。個人的に猛プッシュ!!とにかく、「うっわぁ、ひっどいwww」と思わず言いたくなります。宙を飛び交うパンツ、もはや力押しとしか思えないおっぱいネタ。にも関わらず、パンチラだとかそういったシーンは意図的に皆無にしているためかエロさが全く無く、むしろ健全。基本的には喧騒を描くが、そのギャップもあって感動的なシーンも。とはいえその感動的なシーンすら最終的にはギャグで粉砕する辺り、常套手段を弁えている。とにかく、表紙に抵抗が無ければ一読の価値あり!



美術学校に通う生徒を中心に描いた4コマ。本巻では日常パートと学校パートとのバランスが良い感じであることと、何よりもたった1本のコマではあるが、ジーンとさせられる描写があることが何よりモノポイント。装丁でもって敷居が高くなっているような気がしないですけれども、そこら辺に抵抗を感じない方には是非オススメしたい1冊。個人的には断然宮子派。アンソロも出ているのでソチラもオススメ。



『ハチミツとクローバー』でおなじみの羽海野さん2作目。題材は将棋モノですが、『ハチワンダイバー』などといったものとは全く内容を異にする作品。『ハチクロ』もそうだったけれども、個々人の心象描写が生々しいほどに巧いのですよね、羽海野さん。それが時に痛々し過ぎるから個人的には何度も読み返せるような代物ではないのですけれども、やっぱり好きなんですよねぇ。「自分の立ち位置はこれで良いのか?」などということを自問させてくれる好作。
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