2009-03-07(Sat)
森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(1)
満足度 : ★★(2.0/5.0)
同名タイトルの小説の漫画版。
主人公が一目惚れしてしまった“乙女”は実は酒豪で。
その乙女の気を引こうと試行錯誤する主人公を中心に描いた物語。
単純に考えた際に、「酒豪乙女は未成年じゃないか?」という疑問が沸き上がりますが、気にしていたら話が進まないので割愛。
私自身の好みもありますが、装丁が素晴らしく、思わず目を向けてしまう構図には脱帽。
恋する男子学生が主人公ではあるものの、描写は酒豪乙女側中心。
生々しさとはまるで程遠い恋心を描きだしてはいる点、健全でスッキリした感じではあるが、それを描くコマが少な過ぎる故が幾分中途半端な印象。
また、“乙女”のサブキャラとの絡みが過剰過ぎるかもしれません。
濃いめのサブキャラが多いことが災いして主人公の存在が薄くなってしまっています。
そして、サブキャラが結構絡んでくるにもかかわらず個々のキャラについての説明不足のため、所々突飛で「痒いところに手が届かない」雰囲気がもどかしいです。
物語や展開を重視せずに1コマ1コマを楽しむ分には十分な良作、それ故にどうにもこうにも口惜しい作品かもしれません。
=なぉ=
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